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2017年 私はここに共感しました

■ 斉藤 洋子

何もわからないなら、わからないなりに「答えのない問い」に対して全力で向きあうことが、私たちにできる最大限のあがきなのかもしれないと思う。(P.65)

「障害者のリアル×東大生のリアル 『障害者のリアルに迫る』」東大ゼミ著(ぶどう社)より

■ 平塚 剛

非常にわかりやすい日本の常識は、変わらないこと、実績のないものは採用しないこと、前例のないことはしないこと、だったわけですが、その考え方は、変化しない時代には、きわめて有効に機能すると思います。しかしながら、変化の時代には、マイナスに作用するのではないでしょうか。(P.5)
「岩盤規制」とは、これは各官庁・業界団体などが改革に強く反対し、緩和や撤廃が容易にできない規制です。・・・既得権益に守られた「岩盤規制」を見直すことは、成長戦略の柱です。(P.76)
成長戦略にとって、政治による「規制改革」と民間による「技術革新」こそが、競争促進による経済潜在成長率を高める両輪です。(P.94)

「なぜ日本は負けるのか インターネットが創り出す21世紀の経済力学」藤原洋著(インプレスR&D)

より

■ 小出 行雄

日本文化は明らかに、毎日、自分の持ち物や住まいを「手入れ」する、ということを大切にする傾向があります。茶道にして華道にしても定められた手順の中に「手入れする」「掃除する」ということがあらかじめセットされています。仏教的にこれを解釈すれば、その「手入れ」「掃除」というのは、そのまま「行」として捉えることができます。手入れや掃除は、「心の錆(さび)」を取り払う「行」そのものです。・・・それが日本の"手入れ"の思想だと僕は捉えています。 

「どうせ死ぬのになぜ生きるのか」名越康文著(PHP新書)より

■ 津久井 孝史

きちんと業務を設計・管理するための4つのステップ
①自部署のミッションと役割をきちんと理解する
②①をチームレベルに落とし込み、目標設定する
③ミッション・役割・目標に照らし合わせて、業務ルールや優先度、すなわち「何を」「どこまでやればいいのか」を設計する
④それを、部下や関係者に浸透させる
この一連のマネジメントができていないと、仕事が場当たり的になり、いつまでたっても残業が減らない、休めない職場であり続けます。
業務プロセスのマネジメントは上司の責任です。まずは、自部署のミッションと役割を確認し、「どの仕事を、どこまでがんばるべきか?」「どんなレベル(品質・スピードなど)で提供すべきか?」を設計していきましょう。(P.159)

「職場の問題地図」沢渡あまね著(技術評論社)より

■ 栗原 一恵

①自己に対する評価はとかく甘くなりかちである。・・・自分が知らないことを「知らない」と言うのは、恥でもなんでもなく、明日の自分の成長の糧になる。
②成功すれば自分のため、失敗すれば他人やほかのことのせい。これでは、将来も同じ失敗を繰り返す。辛いことかもしれないが、自分の誤りを認めることが前進の鍵である。(P.184)
仕事で相手と折衝するときに、メインの話をどのように相手に切畠し、話の展開をどう最農の締めである。「本日は、お時間をとっていただき、ありかとうございました」の一言が言えるかどうかで印象はがらりと変わる。(P.218)

「経済は感情で動く」マッテオ・モッテルリーニ著(紀伊国屋書店)より

■ 星野 幸生

誰にでも、仕事がうまくいかない時期があります。明らかなミスはないのにどうも歯車が噛み合わず、仕事がスムーズに進まない。不運、あるいはよくないことが連続するときは確実にあります。麻雀でいえば、まったく手にならないことが続くような場合です。確率的に考えればゼロに近いようなことが、実際には起きてしまうのです。・・・そんなときには、どう対処すればいいのでしょうか?
まず、とにかく冷静に受け止めること。そして悪あがきをしないで我慢することです。「不運は続く」。むしろそう考えるべきなのです。このことを、僕は 「不幸は三人乗りの船でやってくる」と考えています。悪いことが起こる流れに入ってしまったのですから、むしろ「一つで終わったらラッキーだ。そう考えるのです。(P.158)

「林修の仕事原論」林修著(青春出版社)より

■ 杉村 麻里

組織内の摩擦のほとんどは、たがいに相手の仕事、仕事のやり方、重視していること、目指していることを知らないことに起因する。問題は、たがいに聞きもせず、知らされもしないことにある。(P.116)
部下の弱みに目を向けることは、間違っているばかりか無責任である。上司たる者は、組織に対して、部下一人ひとりの強みを可能なかぎり生かす費任がある。部下に対して、彼らの強みを最大限に生かす責任がある。(P.141)
時間の使い方を知っている者は、考えることによって成果をあげる。行動する前に考える。繰り返し起こる問題の処理について、体系的かつ微底的に考えることに時間を使う。(P.186)

「仕事の哲学」P.F.ドラッカー(ダイヤモンド社)より

■ 浜地 宏幸

・・・つまり、簡単に、単純に考えることは、複雑な局面に立ち向かったり、物事を推し進めるときの合い言葉になると思う。(P.24)
私は、将棋を指す楽しみの一つは、自分自身の存在を確認できることだと思っている。人生は食事をして眠るだけのくり返しではない。「こういうことができた」「こういうことを考えた」という部分がある。それは楽しさであり、人生を有意義にさせてくれる。(P.122)

「決断力」羽生善治著(角川新書)より

■ 宮内 秀憲

トーリは成功の三大要素として、「公平」「敬意」「信頼」を前面に掲げる。・・・「トーリはまず選手を尊重し、相手を理解しようとします。すべてはそこからはじまります・・・。」「まずは選手を納得させようと努めます。ニューヨークはストレスやプレッシャーがかかる場所だし、その影響を少しでも鎮めることが大切です。たとえ、成績が悪くて結果が出なくても、お互いの信頼関係を選手と共有していれば、決してパニックになりません」(P.229)

「松井秀樹-献身力」古内義明著(大和書房)より

■ 長畑 公子

「心」は脳が生み出している。つまり、脳がなければ「心」はない。でも、体がなければ脳はないわけだから、結局は、体と心は密接に関係していることがわかる。(P.314)
完璧でないところが逆にかわいいんだな(笑)。だって、完璧だったらコンピュータのように温かみがなくなってしまう。〈人間味〉という言葉があるけれども、それはやはり、あいまいである、ときには不正確である・・・。そういうところからきっと生まれてくるよね。

「進化しすぎた脳」池谷裕二著 (講談社出版)より

■ 的野 勝利

「ピッチャーライナーだと思ったんですよ。すぐ頭の上を飛んでいく感覚でした。『捕れる』と思った。でも、その打球がバックスクリーンを直撃していた。
・・・最後の夏に望むメンバー発表の日がきた。1人、1人、監督室に呼ばれる。エースナンバーの「1」は村田だった。そして、牧野の番がきた。部屋に入ると、鬼の指揮官が少し微笑んでいた。
「お前は下手くそだけど、よう頑張っとる」そう言って、渡された背番号「12」のユニフォーム。手にした途端、牧野のずんぐりした肩が震えた。涙が止まらなかった。(P.79)

「清原和博への告白」鈴木忠平著(文芸春秋)より

■ 杉浦 真一郎

先のこと・あとのことに心を奪われた状態が当たり前になると、人間はいまここに意識を向けるやり方を忘れてしまう。しっかりと脳を休息させたかったら、まずはいまここにいる状態を体得しなけれぱならない。
「苦難でいかに自分を保つか、これは人生の大きな命題じゃが、肝心なのは、ほとんどの苦難は、将来への不安で水増しされとるということじゃ。・・・いまここに集中することこそが、心の復元力を高めるための最もスマートなやり方だということだ。

「最高の休息法」久賀谷亮著(ダイヤモンド社)より

■ 大野 有美

フランス語の「bien dans sa peau」というフレーズは、直訳すれば「自分の肌に満足している」、ひいては「ありのままの自分に満ち足りている」という意味。・・・自分のスタイルを知って、しっかりとそれを貫いていると、そんな至福の状態になれるのだと思う。変に自意識過剰になったり、くよくよ後悔したりすることもなく、晴れやかな素敵な気分でいられるのだ。(P.89)
パリで暮らしたあの日々から、素敵に暮らすための秘訣をたくさん学んだけれど、なかでもわたしにとっていちばん大きかったのは「情熱的に生きる」ことを学んだことだった。あなたさえその気になれば、日々のささやかなできごとが特別になる。すべてはあなた次第なのだ。笑いや友情、アート、知的な探求、そして喜びにあふれるとき、人生は素晴らしいものになる。毎日いろんなことに感動しよう。

 

「フランス人は10着しか服をもたない」ジェニファー.L.スコット著(大和書房)より

■ 磯村 さくら

「やり抜く力」が強いということは、一歩ずつでも前に進むこと。
「やり抜く力」が強いということは、興味のある重要な目標に、粘り強く取り組むこと。
「やり抜く力」が強いということは、厳しい練習を毎日、何年間も続けること。
「やり抜く力」が強いということは、七回転んだら、八回起き上がること。

「GRIT-やり抜く力」アンジェラ・タックワース著(ダイヤモンド社)より

■ 笠井 泉

食事や睡眠の習慣をかえ、肉体と感情との、とてもよい関係をつくりださなくてはいけません。・・・素敵な自分をつくるためには、自分を楽しませることと、自分に厳しくすることのふたつが必要です。・・・きちんとした生き方のなかに、リスクにかける態度を崩さないことです。(P.9)

「チープ・シック」カテリーナ・ミリネア他(草志社)より

■ 小野 沙穂利

人は年齢を重ねていくと、頭でっかちになる。つまり、「考えすぎてしまう」のです。その結果。親方から命じられたことも、「どうしてそれをやるのか?」「何のためにそれをやるのか?」と理由を求めずにはいられなくなる。(P.24)
「雨受けになるものは何か?」と考えている間は動けない。まず、動いてしまえ。動いた結果、ダメだとわかったら、すぐに次の動きをすればいい。それが禅師のいわんとしたところでしょう。(P.37)
これまでより15分早く起きると、その日一日が変わってきます。そのすばらしい変化は、つらさも、忍びなさも、補って余りあるものなのです。(P.59)

「考える前に動く習慣」枡野俊明著(三笠書房)より

■ 小川 泰祐

そこで現今日本の社会状態というものはどうかと考えて見ると、目下非常な勢いで変化しつつある。それに伴れて我々の内面生活というものもまた、刻々と非常な勢いで変りつつある。瞬時の休息なく運転しつつ進んでいる。だから今日の社会状態と、二十年前、三十年前の社会状態とは、大変趣きが違っている。違っているからして、我々の内面生活も違っている。既に内面生活が違っているとすれば、それを統一する形式というものも、自然ズレて来なければならない。もし、その形式をズラさないで、元の儘に据えて置いて、そうしてどこまでもその中に我々のこの変化しつつある生活の内容を押込めようとするならば失敗するのは眼に見えている。(P.89)

「私の個人主義」夏目漱石著(講談社学術文庫)より

■ 小玉 育美

私は日本が大好きだ。そして日本人に生まれたこと、その国籍や国力、世界に通用するパスポート、そして自分が獲得してきた学歴やスキルで、国際社会のなかで生きてゆこうと考えていた。だからこそ、日本人として生まれたメリットや、優位性を活用してきたことも、ちゃんと自覚している。
アジアの貧困地域には、国境を越えることすら難しい人々が膨大に存在する。そのなかで、自分のような人生の切り拓き方を可能にしてくれたという意味で、日本人に生まれ、20歳で日本国籍を取得できたことは、本当に有利だったということも理解していた。それを活用できたという意味で、私は日本という国と日本人であることの幸福を、強く感じてもいる。(P.130)

「跳べ!世界へ-エアラインから国連、国際NGOへ」佐藤真由美著(解放出版社)より

■ 舘 教江

・・・その偶然を、まるで必然であるかのように繫ぎ止めておくために、人間には、愛という手段が与えられているのではないか。(P.302)
運命とは、幸福であろうと、不幸であろうと、「なぜか?」と問われるべき何かである。(P.353)

「マチネの終わりに」平野啓一郎著(毎日新聞出版)より

■ 吉田 直人

ドイツには「整理整頓は、人生の半分である」ということわざがある。日頃から整理整頓を心がけていれば、それが生活や仕事に規律や秩序をもたらす。だから整理整頓は人生の半分と言えるくらい大切なんだ、という意味。(P.29)
愚痴で憂さ晴らしをするのは自分の問題点と向き合うことから逃げるのと同じ。ゆえに、逆に愚痴を言わないように心がければ、自ずと問題点と向き合えるようにもなるのだ。(P.36) 

「心を整える。勝利をたぐり寄せるための56の習慣」長谷部誠著(幻冬舎文庫)より

■ 春木 洋子

「くそう、すべてパアだ!俺の全財産、100万ドルを一瞬にして奪われた!もうダメだ・・・」「何を言ってんだ。1ドルだろ?」
トーマスはケロッとした顔で言った。こいつは何を言ってるんだ。
「だって、お前が持っていた金は、すべて宝くじから始まっているんだから、失ったのは宝くじを買った1ドルだけだろ。たった1ドルなくしただけで、そんなにクヨクヨするなよ!」
言われてみればそうかもしれない。俺は急に心が軽くなった。幸運はまだ残っているかもしれない。いや、幸運はもうないかもしれない。しかし、少なくとも、本当の友だちは残っている。

「5分後に意外な結末 赤い悪夢」(学研教育出版)より

■ 久保田 弘美

幸せとは「あるもの」ではなく「認めるもの」
・・・岡目八目の意見で自分が幸せと気づくのも、自分自身で幸せだと思うのも、結果的に自分が決めることです。(P.59)
クヨクヨしてもしなくても、結果は変わらない
・・・自分でできる限りのことをしたら、その結果は天の童志に任せるしかないと一区切りつけるのは、次にやりたいこと、やるべきことをスタートさせるのにとても大切な考え方です。(P.209)

「気にしない練習」名取芳彦著(三笠書房)より

■ 竹原 美由紀

店の周りを歩くのは、コンビニ店員にとって大切な情報収集でもある。近くの飲食店が弁当を始めたら売上に影響するし、新しく工事が始まればそこで働く客が増える。店がオープンして4年目、近くにあるライバル店が潰れたときは大変だった。その分の客が殺到して、昼ピークが終わらずに残業をした。弁当の数が足りなくて、店長が本社の人にリサーチ不足だと叱られていた。そんなことが起きないように、私はこの街を、店員として、しっかりと見つめながら歩くことにしている。(p.39)

「コンビニ人間」村田沙耶香著(文芸春秋)より

■ 荒井 真子

「ううっ、寒い。兄貴は寒かねえんですかい。まるで日向を歩ってるみてえだけど」「寒いは寒い。痩せ我慢だ。寒いと言って温かくなるんならいいがよ、世間はそれほど甘かあるめえ。だったら言うだけ損だ」・・・「日向も日蔭もあるもんか。俺アまっつぐ歩ってるだけだ。文句があるんならお天道さんに言わずに、てめえの足に言え」(P.150)
・・・道理を通しているんなら、人生けっして悪いふうには転ばねえ。お天道様のお裁きってのァ、そういうもんだ。風邪をひかずに勉強せえ。あばよ」(P.158)
「・・・どんなに人を笑わせたって、いっときの娯楽でしかない。悩み苦しみまでは手が届かないから、自分を素人だと言い続けるんです。・・・」(P.260)

「天切り松 闇がたり第5巻」浅田次郎著(集英社)より

■ 斉藤 浩二

年齢など閲係ない。いきいきと生き、前進し続けるために、大きな目的をもとう。(P.29)
自分がしていることを本気で信じているなら、全力を発揮してぶつかるのだ。途中であきらめてはいけない。あなたは必す成功する。・・・自分の行動の結果をよく見て、うまくいっていない部分を直せば、探し求めている結果はやがて必ず得られる。(P.31)

「何をしてもうまくいく人のシンプルな習慣」ジム・ドノヴァン著(ディスカヴァー携書)より

■ 根津 美奈

人が人のために流す涙は、決して恥ずかしい涙ではありません。あなたには、自分のために泣いてくれた人がいますか?もし、いたとしたら、その人はあなたにとって、とても大切な人です。(P.51)
何かで行き詰まることがあったら、「大人の常識」をいったん捨てて、子供のような素直な気持ちで「本質」に立ち返ってみると、突破口が見えてくるかもしれません。(P.89)
4日前まで何も決まっていなくても、2時間の生番組を作れてしまうものなのです。準備不足だからと、イベントを先延ばしにしたり、不安に思うなんてあまり意味がないのですね。「まず、ハコを作ってから中身を用意する」という三浦店主方式。行動力の一端を勉強させていただきました。(P.111)

「一日のおわりに読むと気持ちがゆったりする50の物語」西沢泰生著(王様文庫)より

■ 松本 映里

「・・・男も女も、互いに人間として平等であるためには、愛と信頼があって初めてスムーズに仕事が出来ると思いますわ。少くとも、私の場合は、いつも男性を信用して仕事をまかせてきましたし、男の方たちにも信用されたので仕事も順調に伸びたのでこぎいますわ」(P.388)
・・・林のようなお庭の向うに、牡丹園が一面にひろがっていましてね、白、赤、紫から、絞りに一重と厚咲きが満開でした。・・・「牡丹が、そんなに種類があるものなんでございますか、まあ」「人間と同じね。みんな顔が違うように。これは島根県の大根島から取寄せた牡丹なのよ。綺麗でしょう?」(P.491)

「悪女について」有吉佐和子著(新潮文庫)より

■ 早川 咲璃果

三時間後の君、涙がとまっている。二十四時問後の君、涙は乾いている。二日後の君、顔を上げている。三日後の君、歩き出している。どうだい?そんなに難しいことじゃないだろ?だって人間は、そういうにできているんだ。とまらない涙はない。乾かない涙もない。顔は下ばかり向いているわけにもいかない。歩き出すために足があるんだよ。(P.332)

「本日は、お日柄もよく」原田ハマ著(徳間文庫)より

■ 黒田 美穂

わたしたちはたがいから目をそらさず、攻撃や妥協、そして逃げ道をほのめかすあらゆる兆候を必死で探った。驚いたことに、喧曄を仕掛けぼきた雷威でさえ、逃げ道を探っている節があった。・・・だれもがやむにやまれず自分じゃないふりをしている。世界はそうやってわたしたちを手懐ける。(P.62)

「流」東山彰良著(講談社)より

■ 緒方 郁夫

「To cure sometimes,to relieve often, to comfort always」
(時に癒やし、しばしば苦痛を和らげ、常に慰める)
これは、十六世紀のフランスの外科医、アンブロワーズ・パレの言葉とされています。もう少し言葉を付け加えると「医師は病気を時々しか治すことはできません、けれども、医師はしばしば患者の症状を取ってあげることができます。そして医師が患者を慰めることはいつでも可能です」という意味です。(P.56)
・・・患者さんにあいさつしない人は、自分は医療従事者として患者さんより一段上に構えているからです。あいさつは人を人として認めるということです。自分が人より上だと思ったり、患者さんを治療の対象としか見ていないと、自分から自然とあいさつしないでしょう。(P.82)
・・・患者さんの心身状態が変化するたびに、十分な選択肢を提示して自己決定のお手伝いをします。「あの時、入院していれば良かったのではないか」「あの時、点滴していればもっと長生きできたのではないか」などの疑問が後から生じても、「あの時、十分考えた結論なのだから、これで正解だったんですよ」と言ってあけられるようにしたいものです。最期に後悔しなければ満足できます。白宅での看取りは庄宅医療の一つの日標です。「終わり良ければすべて良し」なのです。(P.99)

「楽なように、やりたいように、後悔しないように」永井康徳著(たんぽぽ企画)より

■ 相川 恵

実は思いどおりにいかないからこそ、人生は面白いんです。・・・思いどおりにいったら、人は退屈するだけです。・・・
生きるって大変ですか?大変に決まってるじゃないですか。大変だからこそ、面白いんです。大変だからこそ、人は「大」きく「変」わることができるんです。(P.42)
「自分のことで悩めるって幸せよ」「つまらないものを持っているからつまらなかったんだとわかった。つまらないことをしているから、つまらなかったんたとわかった」「すべてを失って、なにもいらないことがわかった」「元気だからがんばるんしゃない。がんばるから元気が出るんだ!」(P.58)
この世界のひとつの真実は、「生まれたら死ぬ」ということです。・・・もし、死がなければ、今日やるべきことはすべて明日にまわされることでしょう。そして、明日になれば、またダラダラ明後日にまわされることでしょう。すべては、いつかやるべきことになり、そのいつかは永遠に来ない。どこを探しても、1週間の中に「someday(いつか)」という日はないんです。(P.112)

「あした死ぬかもよ?」ひすいこたろう著(ディスカヴァー・トゥエンティワン)より